WorkPad c3
 

この前仕事で外に出た折りに「ついで」と思い立ち寄った大手リサイクル全国チェーンで、見つけてはいけない物を見つけてしまいました。機械好きとしてはちょっと気にかけつつも、手を出したら少ない資金がそれこそ底を尽きてしまうと我慢していたのに。

じゃーん、IBMの作った日本語PDA「WorkPad c3」です。ちょっと欲しいな〜と思っていただけで、実際にどういう風に運用するか、自分の中で固まっていないのですが、付属品が一通 り付いていてショーケースに入っているにも関わらず「ジャンク1,500円」の値札に、ついつい店員さんを呼んでしまいました(笑)。手にとってみると小さい小さい。手のひらにしっかりとなじんで持ちやすいです。更に電源を入れてみると「パッ」と起動して、なかなかに良い感じ。液晶が白黒なのはちょっと残念ですが、簡単なメモを取る程度しかその時点で使い道が思い浮かばなかったし、文字だけなら白黒の方がかえって見やすいかもと思い直し、財布の残金を確認しました。本体には傷一つなく「本当に使っていたのかな?」というくらいきれいでしたし。
購入した時点では本当に何にもわからなかったのですが、会社に帰ってから早速調べてみました。今回購入したモデルは1999年発売のWorkPad c3 40Jというもので、CPUは「Motorola DragonBall EZ 16MHz 」、メモリは2M実装との事です。「CPU16Mのメモリ2M?!」と購入してから愕然としました。だってPB190ですらCPU33Mのメモリ40Mです。しかもこのPDAってやつはどうやらメモリにアプリなんかを読み込むらしいのです。今どき2Mの領域で何ができるんだー!!!
お約束のタバコとの比較写真です。本当に小さいです。この写 真ではわかりづらいのですが、本体の下側が少し末広がり(?)になっていて、ちょうど手になじむかっこうです。ボタン配置もちょうど良い感じ。
しかしそんなことを言ってもすでに買ってしまったからには使わないと(汗)。ということで、まずはパソコンにPalmDesktopをインストールして、パソコンとの連携をとれるようにしました。このWorkPadは単体ではアプリなんかのインストールができず、パソコン上からHotSynk(つまり繋ぐことですね)して、アプリをインストールしなければなりません。
IBMは当初この事業に力を入れていたらしく(現在は開発終了していますが)、こんなものまで付いていました。各種フリーウェア・シェアウェアの詰め合わせです。

しかし、やはり初めての機械、右も左もわかりません(笑)。そこで相互リンクして頂いている冬扇故物堂さんの掲示板でいきさつを投稿したところ、早速お返事を頂きました。まずはテキストを取り込んでPDAで読めるようにするアプリ、そしてネットからホームページの任意の場所を切り取れる「PiloWeb」をインストールしました。更にいつもチェックしている日記サイトや新聞サイト、あとは通 勤の途中で読もうと思い「青空文庫」から「我が輩は猫である」と「パソコン創世記」を落としました。こいつがくせ者でした。この「パソコン創世記」題名が気になったので落とす前に中身をさっくり読んでみたのですが、パーソナルコンピューターの歴史がわかりやすく書いてあり、アラン・ケイの事にも触れられているので是非読んでみたいと思いました。PiloWebにURLと切り出し部分をコピペして、スタート。その後HotSynkして、画面 上では「読み込み中」・・・、・・・?あれ?いつまでたっても終わんないなー。そうなんです。この本(?と言っていいんですよね)は大変な分量 があるんです!2Mのメモリではパンクするんじゃないのか!!そんな心配が頭に浮かび上がりました(汗)。待つこと数分、一応正常終了になったようなので、早速WorkPadで確認。ちゃんと取り込めたみたいです。タップして開いてみると、さすがに分量 が分量(WorkPadの表示では 8,000ページちょっと)だけに読み込みには多少時間がかかりますが表示されました。

「PDAで取り込んだテキストってそんなにファイル容量ないのかな?」と思い、覚えたばかりの「情報」メニューから「データ」を確認してみると空き容量 はまだ82%もあります。「本当かな?」と思い「サイズ」を確認してみると「メモリー空き容量 :6,673k/8,064k」とあります。ん?8,064k?ってことは8M?メモリ8Mなの?そうなんです。40Jの後継機50Jが発売されたときにメモリ容量 が一気に8Mになったらしいんですね、それで40Jのメモリ増設サービスがショップなんかで行われてたらしいんです(自分でやるにはドライヤーで外装をあっためて剥がし、半田付けしなきゃならないそうです)。今回購入したジャンクWorkPadはそのメモリ増設が(ショップでか個人でかはわかりませんが)されているものだったらしいのです(ラッキー!!!)。
そんなわけで、今のところ通勤のお供として、スケジュール管理として、ちょっとした暇つぶしの道具としても重宝しています。これから少しずつ勉強して、色々な可能性を探してみたいですね。あ、あと液晶保護パッドと皮ケースなんかがあると運用に気を遣わずにもっと遊べるかな〜。
 
左がクレードル(PDAを乗っけて充電したり、パソコンとHotSynkするためのもの)、右がクレードルに乗っけたWorkPad c3です。クレードルがコンセントに刺さっているとWorkPadを置いただけで充電が始まります。 また、右の写真で出っ張っている棒のような物はスタイラス。このペン状の棒でPDAの画面 をタップして使うわけです。通常はWorkPadの左右に1本づつ2本収納されています。
 
このWorkPadを購入してから、毎日スーツのポケットに入れて出勤しています。本当にこの小ささは魅力ですね!青空文庫から落とした本を地下鉄で読みながら通 勤しています。しかし日本語の直接手書きができないのは、私としてはちょっと痛いところです。そこでこんな物を買ってしまいました。

折り畳み式のキーボードです。ちょうどWorkPadのお尻に繋げます。すごく小さいのですが、きちんとテンキー以外のキーは全て付いています。というかこの大きさでテンキーまで付いていたら逆に気持ち悪いですが(笑)。

ネットオークションで手に入れたのですが、到着するまでどのくらい小さいのかイメージが掴みにくかったのですが、箱を開けて本当に小さいのにびっくりしました。また、ほとんど使用されていない物らしく、とてもきれいです。早速取り付けて使ってみました。が、やはりこの小ささでは使いにくいです(苦笑)。もう少し使いやすいのではと期待していたのですがキーのレスポンスも遅いですし、残念ながらあんまり使用する機会はなさそうです。ちょっと無駄 な買い物をしちゃったかなー。でもかわいいからよしとしましょう(笑)。
たたんだ状態でZIPと比べてみました。なぜZIPかというと、フロッピーが見あたらなかったからです(笑)。
 
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